現行の執行体制が今回の不法処理問題の背景であり、現在 進行中の経営改善計画や、これからの地域医療を実のあるものにする為にも、何らかのかたちで担当副町長に診療所経営に関与できる権限を与える事と、体制の見直しに前向きな答弁をもらった。
門別と日高の離れた地域性を考えても当然の話しで、医療廃棄物の問題を単に[処理マニュアル規定]の見直しで済ますなら、小手先の話しで終わってしまう。
具体的には、まず[事務決済規定]の見直しで、これは最優先事項。
そして組織・機構の改革も想定した、適切な人事だろう。
以下が、9月定例会質疑における答弁の要約。
「病院事業は地方公営企業法の一部適用の位置付けになる。従前は副町長に職務権限が及ばない解釈できたが、[代決]規定の運用で町が明確な方針持てば可能と考えている。他の市町村での事例もあり、参考にしながら事務決済規定について改正の要も含め検討を進める。」と総務課長の答弁。
更に「内部規定なので検討作業を早急に行う。」として、改定は年度内に可能だと示唆する答弁だった。
また関係する、運営体制全般の見直しについて副町長から、「決済規定の見直しを含め、内部議論を早急に行う」と答弁があった。
私の辞書には、[検討する=実行する、と同義語]であると記されている。
検討結果に期待をしている。
担当副町長職に、職務権限が無い事が、離れ小島になる原因の一つだ。
失礼ながら、せいぜい「‥知り置く」と言う範囲の[合議]では、診療所経営への関与にはならないし、地域担当職の、責任ある位置付けではない。
院長・所長が専決権を持つのが現行の事務決済規定。
先生との永年の慣行があるから、信頼関係を損ねないのは当然だが、今流で言うならば見直しは まさに「一丁目一番地」だ。
ただ、同じ医療機関でありながら「〜門別国保と診療所で決済規定が違って良いのか」 と言う議論も勿論、出てくると思うが問題点や方法論を持ち寄って、次善の策を講じればいいだけの話しだ。
門別国保も日高診療所も、それぞれ独立した経営形態。
だが、組織上 統合して一本化する事も改めて検討すべきではないか。
日高診療所が門別国保の分院の位置付けで、悪いはずがない。
その事で、医療事務の効率化と円滑化が進み、地域医療の向上が計られるなら それに越した事はない。
開き直る訳ではないが、問題があって当たり前の社会。
解決策も一つでは無い。
世の中が一晩、二晩で変わらないのも我々は経験済みだ。
試行錯誤があっても構わない、と思っている。
関係者に、問題を受けて より良い方法論を検討する姿勢があれは、必ず解決策は見つかる。
賢明な判断を、期待している。
道は8/26 に新聞報道や取材を受け、診療所に立ち入り調査を実施した。
当然だろう。
町は9月末までに、振興局に対し報告書を提出している。
後で改善内容等を確認したいと思うが、医療廃棄物の監督官庁でもある道が、他から事実を知る屈辱は無い。
ましてや、調べたら一過性の単発ではなく十数年に渡る不法投棄になる訳で。
振興局も「‥立場が無い」とする感情は強いのではないか。
その後の動きは不明だが、一般質問での確認によると警察も事情を聞きたいとしている。
事件性のある問題かどうかはさて置いて、関係機関として事情聴取は当然の動き。
いかんせん、長きに渡る不法投棄だ。
だが、何よりも事情を知りたいとするのは地域住民。
常に、小さな地域は[声無き、声]の立場。
身近な、唯一の医療機関の問題で在りながら、お互いに牽制しあって言うに言えない地域の付き合いではあるが、一番の当事者だ。
昨年、病院から診療所に移行した。
地域医療をまもるのが行政の使命であり約束と言えども、その移行だけで不安を持つ人達は多い。
2年前からの公立病院改革に沿い、診療所の経営改善計画を進めている現状で、 改革以前の問題が露呈したのが今回の一件。
改めて高齢福祉社会に対する[地域医療の再構築]をしなければ成らないのが、我々の仕事だ。
端的に言えば、先生と医療関係者が《普通の状態で、地域の医療業務に専念出来る環境》をつくる事。
私は《特異な環境》だと思っている。
今回の不法な廃棄物処理問題を、その第一歩にしなければ意味が無い。
衛生組合からの指摘は、明らかに成っただけで 過去、計3回。
しかし、診療所止まりで町に報告が上がっていないと前回、書いた。
また不思議な事に、当事者の診療所は 2回しか知らないと言う。
委員会への提出資料に拠れば、そうなっている。
元々、体質的に風通しが良くないとは聞くが、隔離された離れ小島なのか。
一連の不法処理問題で事実関係を質すのは当然だが、関係者個人の関わりだけに限ってしまうと、どうも問題がおかしく成る。
僅か、3年間で3回の事実関係すら確認出来ない あいまいな状況なのだ。
それを本庁は知らないし、分庁は当然知らない。
分庁担当の副町長も、知らない。
単なる、連絡網の回線不通ではない。
診療所は、[陸の孤島]的な位置付けになっていないか。
自治体医療機関は、町長に直結する組織として位置付けされるが、地区の運営体制に問題は無いのか。
分庁は、診療所運営の権限を持っていない。
分庁担当副町長も、そうだ。
だが、私たちの日頃の一般的な理解は違う。
[日高地区の行政全般]を把握しているのが分庁であり、副町長との認識だ。
今回の医療廃棄物の不法処理問題もそうだが、診療所経営の窓口は分庁ではない。
つまり、〜にも関わらずではあるが、分庁はカヤの外。
副町長もカヤの外。
ここは、執行体制の問題として見直す必要があるのではないか。
今回の問題の背景は大きく、二つと考えている。
一つは旧日高町時代からの行政体質。
町の答弁書に拠れば「〜職員全員の意識改革が重要であると考えている」としているから、実効性のある対策を期待している。
二つ目は、現行の組織体制と決済権限。
ここを見直すのが、診療所の経営改善の柱であるし、この問題の教訓ではないか。
名実共に、副町長職を、[地域の行政全般を担当する立場]に位置付ける必要がある。
先般の一般質問で、この件に付いて議論し、町側から前向きな答弁をもらった。
「〜現行の決済規定により事務を行っているが、これを機に業務の重要度の判断や決済事項の見直し等も含めて検討していく」とた。
以下、次回 [3]で。
《医療廃棄物の不法処理》〜旧日高町時代から
少なからず議会に席を置き、行政に関わる者として恥ずかしいと思っている。
まず、私自身が医療廃棄物の処理に対する基本的な〜イロハを持ち得ていなかったのと、長年の悪しき慣行を知らなかった。
この二点において恥ずかしい。
ましてや、旧日高町時代からとすれば、我々にも責任がある。
過日 報道された医療廃棄物の不法処理問題だ。
振興局(支庁)が確認した年次でも、平成12年から本年度までの長期に渡る。
医療廃棄物の処理が厳しく規定されたのは平成4年の廃棄物処理法の改定からと言うから、定かではないが不法処理は そこら辺りまでさかのぼるのか。
不明な点はあるが、承知している範囲で 経過と今後の問題について考えてみたい。
先ず言っておきたいのは単に「〜分別を間違えたから、マニュアルを見直す」と、いった次元の問題では無い事。
巷、言われていたのは『常態化していた』事実。
この点では、9/1臨時会の行政報告と民生委に提出の資料に、認識のズレがある。
後日 知ったが、この問題に対する町の対応が9/1を境に大きく変わった。
しかし、この変化は評価に値すると思っている。
推測ではあるが、9/1 の臨時会での行政報告は調査をしたとしながらも[〜単発的な間違い]を前提にした発表だ。
これに対し委員会に提出の資料は旧日高町時代から続いていた[〜日常的な不法処理]を認めた内容。
どんな内部議論があったか知らないが、事実関係を認めた上で対策を執る姿勢に転じた事は、評価できる。
ここを間違えば、海上保安庁のヘリコプター事故や上川支庁の8月豪雨災害時と同じように、町の対策は後手後手に回ったのではないか。
前提が崩れたら、後の改善策は成り立たない。
それにしても同じ日高町とは言え、門別から見て「また、日高地区か‥」
この思いが強いのではないか。
旧日高町の行政責任は重い。
福祉、介護、医療は、いずれ1400人に落ち込む日高地区の欠かせぬ政策の柱。
その医療の存在が問われる問題だ。
これが日高地区の医療体制再構築に取り組む契機に成る事を願っているが、背景にあるのは、とかく指摘されていた旧病院時代からの特異な体質ではないのか。
それと、行政の医療廃棄物に対する認識のズレだ。
関係者個々の、責めにだけ負わす問題では無い。
少なくとも、5/19まではマニュアル通りに廃棄処理してきたのだから。
さて、事の次第。
この件の噂を耳にしたのは、確か8/23〜4 頃だったと思う。
平取衛生組合で処分する一般廃棄物に、日高診療所の医療廃棄物が混入しているとの情報だった。
衛生組合は平取町と鵡川町、日高町の三町で構成し一般廃棄物を専門的に処理する一部事務組合。
日高地区は変則的に同組合に加入した経緯がある。
町の合併は18年だが、日高地区の実質的な組合加入は平成20年の4/1から。
当時、単独で小型焼却炉を持ち一般廃棄物の処分していたが ダイオキシン問題で頓挫し、焼却については2年遅れて組合に変更した。
その衛生組合からは、20年度と21年度にも医療廃棄物の混入を指摘されていたという。
そして22年度の、本年8/19日に3回目だ。(この事実も、今回の発覚当初は交錯していた)
町は報道された前後で、感染性廃棄物である点滴袋(キッド付き)が分別を間違え廃プラとして一般廃棄物に混入したと発表している。
しかし、後日の9月定例会において、今回の混入は[針付き点滴袋]と認めた。
過去2回は、点滴袋。
今回は、針付き点滴袋。
衛生組合が怒るのも当然だ。
町提出の時系列で見ると、局長と主幹が2名で診療所と分庁に来ているが、分庁は過去2回の混入を承知していなかったと言う。
ただ、診療所は春先の混入指摘を受けて、時間差はあるが5/19に処理方法の変更を内部で周知し、5/20から実施したとしている。
更に6/30に再度、内部周知し 7/1からの一般廃棄物の大幅な分別変更に備え混入を防ぐ対策を執った。
つまり、確認されただけで10年以上に及ぶ医療廃棄物の日常的な不法処理が、初めて見直される事に成ったらしい。
今回、組合から直接指摘されるまで町は不法処理を承知していなかったとしている。
いったい、どうなっているのか。
構成町として組合に対し、また診療所と町・分庁との関係において、何とも風通しが悪い。
従前から感染性廃棄物は道の認可を得た専門業者に運送と処理を委託する。
ところが、旧日高町時代から感染性廃棄物の振り分けが不十分で、自前で一般廃棄物として焼却処理していた。
言い方を変えれば、法の番人でもある行政が不法な処理と投棄を繰り返ししていた事実。
有り得ないだけに、診療所の特異な体質も あいまって今回の問題で作為的な一面を指摘する声もある。
また、確認されただけで10年以上に及ぶだけに、8/26には警察からも事情を聞きたいとの問い合わせがあったと言う。
道への改善計画書の提出もある。
〜さて、次回 [2]で。
5月に入っても屋根からの雪が いまだに、僅かだが軒下に残る。
話しによると、日高地区は浅間山荘事件のあった年以来の多雪だったと言うから、ほぼ40年来か。
異例の冬であり、異例の春だった。
今、事務所の壁に彼の黒ネクタイ姿。
テーブルには、昨年6月に実家で撮ったと言う笑顔のスナップ写真が1枚。
横にドライの350缶が置いてある。
私は呑む席が余り得意ではないから酌み交わした数は多くはないが、彼の愛飲はスーパードライと あとは芋焼酎。
1月26日、私は かけがえのない友を失った。
最後まで「‥治療は順調に進んでいる」常に、この一点張りで通した。
何事にも強気な姿勢を崩さない男であっし、それが自分への励みでもあったんだろうと思う。
しかし、たとえ そう言わざるを得なかったにしても 彼はすでに充分に覚悟は決めていたし、それが判らぬ付き合いでも無かった。
それ故に…
共に地方行政に長く関わって、基本線の ここ一番の話しをよくした。
詰めた議論も幾度となくした。
しかし、我々はどちらかと言うと激論を交わすと言うのは違った。
大いに議論はするが、結論はそれぞれの判断。
〜話さずとも判るだろう といった感じも多かった。
事実、言わずとも通じる事は多かった。
節目節目の問題で見解が異なっても彼には腹を割れたし、手の内をさらす事に こだわりは持たなかった。
彼にも立つ位置がある。
私にも立つ位置がある。
しかし、それでも彼とは駆け引きをしながらも本音を言いあえた。
クチの堅い男であったし、共に墓場まで持って行かねば成らぬ話しもした。
地域の変わり様を目の当たりに見るにつけ、いずれ向こうで会う時は延長戦をやらなければ‥今は、そんな思いだ。
おそらく、彼も待っている。
様々な問題で自分の考えがまとまらぬ時、判断に迷う時の指摘は的を得ていた。
一面で冷徹な判断もした。
普段は慎重で冷静な男だったが、時として私を超える激情家でもあった。
私が止めることも、しばしだった。
人は、必要があれば赤信号を渡らなければならないと思っている。
私は、その時には一人で渡るのを信条としてきた。
いざという時、つるむのは土台が好みではない。
だが、そんな私の独断専行を諫めてくれるのも彼だった。
「神保さん、勝手すぎる」
彼に何回止められたか。
彼の手を、何回振り払ったか。
しかし、私が思いを通すと「わかったよ」。
最後は、この一言。
お互い、最終判断は尊重した。
二人で練りに練った案が通らぬ時、彼は「はぐれ鳥が二羽になったなぁ‥」
我々に、それ以上の言葉は無用だった。
11月17日、あえて言われなくても察していた胸の内を、それとなく律儀に伝えてきた。
一番 聞きたく無い話しだった。
返答のしようが無い。
矢野よ、言葉にせずとも いいではないか。
『〜行く末は覚悟している』彼の惜別の挨拶だった。
『持って生まれた運命、誰にも変えることができない。
生かされてるって事だよ。
痛風の元も好きなだけ ご自由にだ。
まだ しばらくは大丈夫そうなので、色々と悔いを残さないように やっていくよ。
悲惨な災害で一瞬にして消えてしまう事を考えると、遥かに幸せだ。
7月14日 娘の結婚式、21日入院で生死をさまよった緊急手術。
病名を告知されたのは結婚式の3日前だった。
人生いろいろだよ、神保さん。』
彼は泣き言を言わない男だ。
『〜順調に回復している』常にこうだった。
潰れた声帯で、お前がクチに出さずとも‥
別れの挨拶だった。
それとなく、「〜みんなに会うか」と言ったら断られた。
私は嘘を通すよりない。
「必ず、春には元気に帰ってきます」って。
1月4日、札幌の自宅で会った。
治療の影響を受けて、多少浅黒く見える顔に帽子を深くかぶって玄関先に立ちつくして送ってくれた姿が彼を見る最後だった。
1月25日 午後7時04分、着信があった。
我々は概して早寝早起きが共通項だったから、夜間に連絡を寄越す事は今まで ほとんどなかった。
最後の最後まで、変わらず律儀な男だった。
いずれ私が逝く時も、彼に土産話しを沢山持って行くと事前連絡しなければ‥そう、思っている。
1月に入ってからは、頻繁に「〜早く日高に帰りたい、やらなければ成らない事がある」と言ってきた。
1月26日夕刻、彼は奥様に付き添われ無言の帰宅をした。
[地域の再生] が彼の思いであり、願いだった。
同志であり、かけがいのない戦友の意志は私が継ぐ。
そう誓って、選挙戦に臨んだ。
日高を思う、矢野の弔い合戦が支援者の共通認識。
言わず語らずに、そうなった。
ウタリ協会日高支部の補助金不正問題で、最後の最後まで迷走を続けたのが日高町。
何故、常識的な軌道修正が出来なかったのか。
「総会が、総会が‥」と、時期を逸して ここまで来てしまった。
挙げ句の果てに、《返還の必要は無し》
極めて わかりやすい、判断しやすい問題だった…疑問に思う。
町と議会は政策判断を誤った。
行政は多岐に渡る。
日高支部の不正問題だけが町政ではない。
生活に密着する医療や福祉、軽種馬産業に直結する道営競馬の問題、合併後において急速に進む日高地区の落ち込みや国少の存続問題などなど‥地域再生に関わる重要案件が様々にある。
年間予算が特別会計を含めて約170億円規模で執行される事を思えば、日高支部の不正個人流用など些細な事かも知れない。
今回の補助金不正は、たかだか70万〜80万。
しかし これは行政の体質が問われ 町政の根幹が問われれている問題。
過ぎ去った話しを掘り起こすのではない。
これからの、町政に対する姿勢が問われたのだ。
町民の多くは、三輪町政に従前のウタリ政策からの転換を期待していた。
その期待を裏切ったのではないかと、懸念する。
議会も同じこと。
政策に一定の判断を示すのは議会の責務。
町政の意志決定をする議会の立場が、いったい いつから大政翼賛会に成り下がってしまったのか‥そう言われても仕方のない話しだ。
誤解を招く表現になるかと思うが敢えて言えば、議会は執行機関の応援団であってはならない。
自治法の精神からみて、イロハのイの問題ではないか。
議会が総論与党になった時、町政は衰退する。
11月臨時議会において、民生常任委員会が〈全会一致〉で提出した議案は見事に否決された。
日高支部の不正に対し町に〈返還を命ずることを求める決議〉が、残念ながら議員各位の御賛同をいただけなかった。
この事によって我が町のウタリ政策は、ほかの自治体からみて間違いなく遅れをとるが、致し方ない。
議会と執行機関の判断なのだ。
この問題の背景にあるのは、町と補助団体との10数年に渡る 度が過ぎた悪しき慣行。
町内の方々は十分に その事実をご承知のハズだ。
議会も結果において、それを容認してきた。
巷、言われる支部長(支部)一人が悪者で済む問題ではない。
議会も町も、共にエリを正さざるを得ないのが過去の経緯。
負の遺産に一線を引いて新たなウタリ政策を確立し、事業の再構築を計る。
そのための一里塚が〈返還を求める決議〉だと考えていた。
支部への補助金返還命令は、その姿勢を示すものだ。
町が〈返還の必要は無し〉の最終結論を出したのを受けて、所管である民生常任委員会は議論の結果〈補助金の返還を求める〉議案の提出で合意した。
もちろん、《全会一致》だ。
返還を求める理由は二点に絞った。
1) 18年度決算における虚偽の実績報告書の提出。(町の調査で粉飾決算とされる)
2) 立替金科目を使っての特別会計への支出は補助交付規則18条の目的外使用に該当する。(町の調査では特定の一個人へ流用とされる)
委員それぞれに様々な意見があったが、以上の単純明快な明らかな事実で意見の一致をみた。
当然の結論だ。
議案は民生委員会提案の[決議]とした。
議案の提出を決定した後、周囲からは予期しない 見当違いの話しが数々 聞こえてきた。
町に物申す事に戸惑いや違和感、抵抗感といった独特の風土が いまだにあるらしい。
議案提出は[町長不信任]に成ると言うのだ。
何とも お粗末な思考回路ではないか。
民生委の総意として、〈町民の期待が高い三輪町政のために、判断を誤らないでいただきたい〉との願いが何故、町長不信任なのか。
ましてや 個別事業に対する案件だ。
問責決議とは訳が違う。
冒頭でも触れたが、議会の存在意義すら問われる次元の低い議論だ。
みずからの底が見透かされる様な話しは、すべきではない。
町政の意志決定は議会が行う。
自明の理だ。
日高支部の不正問題とは、[公金] つまり 町費の在り方が問われた問題。
町民の公平性を損なう町政であってはならないとの思いが、なぜ [不信任]になるのか。
「返還命令をかけたら、負担出来ない弱い会員の人達が困る。」と、わかるようで わからない話しも聞かされた。
しからば 町費と会費を食い物にされた、この現状を許すのか。
一個人の強権に、自分達の存在が無き様に振り回されている状況を解消するのが返還命令の持つ意味合いだ。
本末転倒の意見と申し上げておく。
町は会期中の全員協議会で[北海道ウタリ協会日高支部運営補助金に係わる説明資料]を提出して、〈返還の必要無し〉とする町の立場を説明した。
残念ながら従来の主張を上塗りしただけの、説得力を欠く内容だった。
既に結論在りきの、後付けの説明だから無理もない。
言い訳は、すればするほど聞き苦しくなる。
議会は納得しても、町民は納得しないだろう。
《否決》から僅か数日後だ。
皮肉な事にアイヌ協会(旧ウタリ協会)札幌支部の不正問題が報道された。
公金の不適切な受給と受託事業への支出を確認したとある。
道議会の決算特別委員会で、道は指摘を受けてアイヌ協会へ委託料の返還請求と実態調査の考えを示した。
実績報告書が虚偽だったわけだ。
担当の道職員も承知していたとして処分も検討すると言うが、道と議会は事実を知って 当たり前の判断と処置を執る。
事業全般の実態調査を行うと言うから いずれ全容は明らかになるだろうが、常識的な自治体もあるものだ。
2月の町の調査に、素直に応じたとして「悪質ではない」と町からお墨付きをもらった日高支部。
心ある町民は怒るのではないか。
ししゃも祭り実行委員会から豊漁祈願祭の催事を受託したにもかかわらず直前に訳の解らない理由で中止し、委託金30万円をポケット。
返済されず、裁判に訴えた人は立場が無い。
売掛金の未払いで、裁判に訴えた人は立場が無い。
虚偽実績報告の提出で、悪質であるとして補助金の返還をした旧門別連合も立場が無い。
しかし、何よりも 町費を食い物にされた町民こそ、立場が無い。
この不正問題は支部長(支部)一人悪者で済ます事ではない と前段で言った。
町との 十数年に渡る悪しき慣行が、今の今まで続いてきた。
僅か2年前の連合不正問題の時に指摘した慢性的な事務執行の在り方は、何ら改善されていなかった。
当時、調査特別委員会の意見として [〜これまでの町政執行者の責任も重いものがある。
今後は補助団体との 馴れ合いがあったなどという誤解を招く行為は言うまでもなく、不適切な事務処理の再発防止に努められたい] こう、調査報告書で締めくくった。
しかし、実態はドコ吹く風だ。
18年度のウタリ協会日高支部の粉飾された虚偽実績報告書の作成と提出を〈‥町が承知していた〉事実は、その最たる現れ。
つまり、町と日高支部はモタレあいカバイあう 馴れ合いの関係にあった。
ここが改善されないと、次の展開はない。
19年の春に18年度決算の虚偽の事実を把握していながら、本会議で白々しく否定したのは今年の3月定例会。
それを何故か 土壇場の9月定例会で、一転して認める醜態。
近隣某町の温泉偽装問題と、行政の図式は いつも同じだ。
‥にもかかわらず、発言の撤回や陳謝で済まそうとする感覚がわからない。
議会のみならず、町民をも愚弄する態度と言わなければならない。
町は既存の支部に軍配をあげる選択をしてしまった。
一線を期さずしてウタリ事業の健全化はあり得ないにもかかわらず、深みにはまった。
重い責任を しょった自覚があるのなら、新たなウタリ政策の実現に事務体制の見直しを行い、早急に再建に向けた具体策を示す必要がある。
‥果たせぬ夢かも知れないなどと、イヤミを言うつもりは無い。
それは町民の願いだ。
今までの十数年に渡るウタリ事業の総括無しに、次に進めない。
返還は過去への[決別宣言]であり、[再スタート宣言]でもある。
改めて言うが、町は政策判断を誤った。
※ 民生委の総意で提出した決議案の全会一致が採決時に崩れた責任をとり、委員長を辞した。
残り任期は僅かだが、今後は一委員として所管の問題に鋭意取り組んで行きたい。